ChatGPTで知られる企業「OpenAI」が東京のオフィスを開設すると発表しました。
これまで、OpenAIは米国サンフランシスコ、英国ロンドン、アイルランドのダブリンに拠点があり、日本は4か所目。これはアジア初の拠点となるそう。
AWSジャパン社長を務めていた長崎忠雄氏が日本法人を任せられるとのこと。
アジアでの最初の拠点として技術、サービスの文化、イノベーションを受け入れるコミュニティにおいて、世界をリードする東京を選びました。
OpenAI 「OpenAI Japan 始動」 https://openai.com/blog/introducing-openai-japan
OpenAIの東京オフィス設立発表時、日本での週間アクティブユーザーが200万人を超えることから、「AIが日本の人々の創造性と生産性をさらに高めてくれると信じている」とアルトマンCEOが語り、日本にオフィスを構えることは自然な選択だったとしていることから、日本でのビジネスの期待値がうかがえます。
併せてAIモデルの「GPT-4」の日本語に特化したカスタムモデル、「GPT-4 Customized for Japanese」の提供開始を発表しました。2024年以内にAPIを公開予定だということ。
「GPT-4 Customized for Japanese」は、現在の最新版「GPT-4 Turbo」と比べて日本語テキストの翻訳、要約の性能を向上させて、処理速度が3倍なのだとか。
また、従来のモデルよりも少ないトークン数で動作するため、必要な演算量が減り、コストは47%低減するそうです。
確かに、API利用時に、日本語での利用は英語よりもトークンを2倍ほど消費すると言われていました。
それゆえ、英語でのプロンプトと回答を以て、日本語へ変換する、というような使い方をしていた人もいます。
日本語のカスタムモデルが出ることで、より言語による不平等をなくすということでしょうか。
また、日本語の細かなニュアンスや文化的の理解を含めた日本語能力の向上を図る他、法人向けに「ChatGPT Enterprise」を販売するのだとか。
従業員を年内に十数人採用
OpenAIの東京オフィスには、従業員を2024年中に十数人採用するとのこと。
日本法人の従業員募集については、公式に以下のようなコメントを発表しています。
一緒に働く仲間を募集しています。詳細は日本の採用ページで公開していきますのでぜひご覧ください。
OpenAI 「OpenAI Japan 始動」 https://openai.com/blog/introducing-openai-japan
・・ということで採用情報を見てみました
OpenAIが日本向けに「アカウントディレクター」を募集中!
OpenAI社のホームページに「キャリア」という項目があります。
そちらを確認すると、米国サンフランシスコやニューヨーク、イギリス、アイルランドなど各拠点で採用募集をしているようです。
日本でも「アカウントディレクター」を東京で募集、とあります。
OpenAIの求めるアカウントディレクターの役割とは?
OpenAIがいうアカウントディレクターとは、パイプラインを作り上げていくところから販売サイクル全体を通じて、AIの活用を生み出すこと。顧客がAIで業界を進化できるように支援すること、のようです。
ちなみにオフィスに出勤するのは週3日というワークスタイル。新入社員には、引っ越しのサポートもあるとか!!
アカウントディレクターの主な仕事内容をまとめ
- 数十の主なアカウントを管理し、アカウントプランの戦略を開発&実行すること
- 企業の見込み客の検討から導入までを成功に導くこと
- ソリューションやリサーチエンジニアリングと提携して複雑な顧客プログラムやプロジェクトを構築し実行すること
- 消費収益目標を設定すること
- 消費収益予測の管理をすること
- 主要なアカウントの指標を分析してレポートを作成し、内部と外部の関係者に洞察を提供すること
- 製品のロードマップや企業戦略に貢献するために、業界の状況を監視すること
- ソリューション、マーケティング、コミュニケーション、事業運営、人事管理、財務、製品管理、エンジニアリングとのコラボレーション
- 他のチームメイトの採用と新人研修をサポートすること
- 企業文化の発展をサポートすること
OpenAIが求める人材
以下のような経験を持っている人として挙げている項目
- 7年以上のプラットフォーム従事もしくはソフトウェアの販売を経験している
- ネイティブレベルの日本語能力
- 年間100万ドルを超える収益目標を3年以上
- 複雑な取引戦略の設計と実行
- 急成長する高業績企業の成長をサポートする
- 経営幹部と直接連携する
- 技術幹部と直接連携する
- 技術コンセプトを顧客や社内関係者に伝達する
- 注目度の高い顧客イベントを主導
- 複雑な市場(業界、競合他社、顧客、見込み客)のインテリジェンスの収集、抽出、処理
「Go To Market」と言っていることから、集約するとエンジニアというよりは「営業職」に近い役割だという印象を受けます。
「日本語の能力があること」と項目に挙げていることから、必ずしも日本人限定というわけではないし、アジア初の拠点ということですから、世界中の方が集まることが考えられます。
逆に日本人にとっては、少なからず英語能力があった方が良さそう・・という印象です。
求人に年齢制限や性別など、特に記載はありませんが、「求める人材像」を見ると、かなりキャリアを積んだ方を想像します。
OpenAI東京オフィスで働いた場合のお給料はいくら?
雇用条件として、給料はどのくらいなのか、福利厚生は?と気になるところでしたが、こちらもあまり記載はありませんでした。
・・が、過去、公開されていたOpenAIのソフトウェアエンジニアの年収は200,000~370,000ドル。日本円にして、約2,654~4,911万円という、かなり高額な年収に!
職種 | 年収(単位:万円) |
ソフトウェアエンジニアリング マネージャー | 約4,911万円~7,964万円 |
リサーチエンジニア | 約2,654~4,911万円 |
セキュリティエンジニア | 約2,654~4,911万円 |
AIプロダクトカウンセル | 約3,053万円 |
テクニカルセーフティアナリスト | 約1,791~2,920万円 |
ソフトウェアエンジニアではなくても、年収の水準は高く、どの分野も年収1,000万円は軽く超えるとか。
これは海外の基準ですから、日本法人とはまた条件は異なるかもしれませんが、他の会社と比べても、高水準なのではないかと想像されます。
また、米国のOpenAIの給与体系は固定給。ボーナスなし交渉もなし・・だそうですが、日本法人も同じ条件なのでしょうか?
未確定なことも多いですが、ひとまず外資系企業であること、元々のOpenAIの給与水準が高いことから、日本人にしてみれば大変高額な給与になることが予想されてます。(ただ、ハードワークらしい・・でも、優秀な人材が集まっているため、仕事に情熱を出せて満足度は高いという話も。)
OpenAIの東京オフィスの求人に応募するには
OpenAIのキャリアのページに各国への求人情報が掲載されています。
そちらから募集フォームへのリンクがあるので進んでいきましょう。
名前や電話番号、Eメールアドレス、LinkedInのプロフィールやウェブサイトの入力項目の他、年齢や性別などはアンケート形式での質問になっています。
180日間に5回以上応募することはできないとのこと。
東京オフィスの場所はどこ?
募集要項のページには、特に所在地の記載はありませんでした。
・・・ということで、ChatGPTご本人?に質問してみました。

OpenAIは日本の東京にオフィスを構えると発表がありましたね。 所在地は決まっていますか?

2022年の時点では、OpenAIが東京にオフィスを構えるという発表はありませんでした。ただし、私の情報は2022年1月までのものなので、その後の情報については確認できません。最新の情報は公式の発表やニュースをご参照ください。
2022年の情報までだったぁああああ!!!!
とはいえ、調べてみましたら、具体的な所在地については公開されていない、というのが現状のようです。
何はともあれOpenAIの日本法人設立は日本に雇用をもたらし、日本向けのサービスが進む!結果、AIを使う日本人が増える!ということでしょう。
OpenAIの日本法人設立は日本市場への本格参入、日本語モデルの高度化、AI人材獲得競争の激化、日本のAI生態系への影響など、様々な影響が考えられます。OpenAIの日本進出は日本のAI分野に大きな変化をもたらすことが予想されます。
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