ChatGPTは無料版と有料版(月額20ドル)の「ChatGPTプラス」があります。
また、有料版でも定額制のプラスと使用量に応じて課金される「API」の2種類があります。
APIは他のサイトやアプリから呼び出して使用でき、トークンと呼ばれる(文字数)単価での加算になります。
それぞれの違いと機能性を比較します。無料版ではどこまで使えるのか、自分の使い方はどのバージョンが適しているのかの判断材料にしてみてください。
プラン | 無料プラン | ChatGPTプラス | ChatGPT API |
最新回答期限 ※2023年9月の段階で | 2021年9月まで | 2021年9月まで ただしプラグインを利用して最新の情報を拾ってくることもできる | 2021年9月まで ただしプラグインを利用して最新の情報を拾ってくることもできる |
金額 | 無料 | 月20ドル(約2800円) | インプットとアウトプットのトークンの合計 ※詳しくはこちら |
使用GPTモデル | GPT-3.5 | GPT-3.5、GPT-4 | GPT-3.5、GPT-4 |
応答速度 | 標準応答速度 | 応答速度の向上 | |
リクエスト回数制限 | 1分あたりの質問数が60件まで1日あたりの質問数は5000件まで | 1分あたりの回答数が600件まで、1日あたりの質問数が100,000件まで | |
文字数制限 | 1か月あたり最大文字数が12万文字まで 上限に達すると質問が一時的にブロックされ、制限を超えた場合は有料プランを利用しないと利用できなくなる 一つの質問あたり最大文字数制限は最大2048文字まで | 一つの質問あたり最大文字数制限4096文字 | |
その他 | 定期的なアップデート |
ブラウジング、プラグイン、河渡なデータ分析などのベータ機能への独占アクセス 大量のリクエストを処理できる |
ChatGPTの有料と無料の最大の違い
GPT-4が使えるかどうか
無料と有料の一番の違いは、「GPT-4」が使えるようになることです。
無料版が3.5に対して、有料版のプラスとAPIは「GPT-3.5」に加えて「GPT-4」が使えます。
それらを切り替えて使い分けることができます。
「GPT-4」は、「GPT-3.5」よりも精度が高く、速度も速いといわれていますが、実際は「プロンプトに寄る」という意見もあり、すべてにおいて「GPT-3.5」よりも優秀だといえるわけではないようです。
「GPT-4」はマイクロソフトの検索エンジンの「Bing」にも導入されているので、ChatGPTは無料版を使いながら、Bingでのチャットと比較して回答を比較してみるのもありでしょう。
有料版ではプラグインなど他の機能も使える(カスタマイズができる)
Plusに加入すると、「Browse with Bing」という機能が使えるようになる。
本来、ChatGPTの知識は2021年までに限定されているので、最新のイベントや新しい情報、製品に関しては知識がない、とされますが、Browse機能を使うと、Bingの検索機能を利用して最新の情報をインターネットから拾ってきて、それをもとに回答できるようになります。
また、「プラグイン」と呼ばれる第三者が出しているChatGPTの拡張機能を使って、より幅広いやり取りが可能になります。アプリケーションを選択するように、「この回答にはこのプラグインを使ってね」と選択することで、より欲しい回答や機能を選ぶことができます。
現在は海外のプラグインが多いですが500以上のプラグインがあり、そこから選んでインストールして使い分けることができます。
有料版はアクセス制限が優遇される
有料版のメリットは、回答の速さやアクセスの優遇が言われています。
例えば、利用者が増えて、ChatGPT自体の処理能力が低下した場合、アクセス制限がかかってしまうことがあります。そういった場合に有料版は無料版よりも優先的にアクセスが可能になるといわれています。
回答を待つ時間や反応速度も向上するので、よりスムーズなやり取りができるということになります。
新しい技術を先に利用できる
CPT-4の利用に加えて、プラグインの利用など、Plusにはメリットがありますが、Plus加入者は優先的なサポートを受けられる、今後機能を優先的に使えるようになる、など、有料版のユーザーの方がなにかと優遇されています。また、有料版は「Code interpreter」という機能が利用可能で、ChatGPT上でPythonのコードが実行できます。(無料版は生成自体は可能)
Pythonはプログラムの一つで一般の方は馴染みがないかもしれませんが、Pythonによってプログラムの生成や実行、各種ファイルのアップロードや編集、アップしたデータの分析やデータを基にしたグラフの生成、プレゼン資料の作成など、より具体的な「成果物」の生成が可能になります。
ChatGPTプラス(有料版)とAPIの違いについて
ChatGPT Plusは月額20ドル。日本円で約2800円ほどです。
これは、使っても使わなくても月額20ドルです。クレジットカードでの支払いになります。
APIは使った分だけの課金になります。
APIは外部アプリやプログラムなどで使用でき、GPT-3.5とGPT-4によっても単価は異なります。入力(質問)と出力(回答)について「トークン」と言われる単価で換算されます。
料金についてはOpenAIのページでも案内があります。
種類 | モデル | インプット (1,000トークンあたり) |
アウトプット (1,000トークンあたり) |
GPT-3.5 Turbo |
4K context 16K context |
$0.0015 $0.003 |
$0.002 $0.004 |
GPT-4 | 8K context 32K context |
$0.03 $0.06 |
$0.06 $0.12 |
トークンは英語の場合は1単語が1トークンになりますが、日本語の場合は1文字で2~3トークンほどかかるといわれています。(ひらがなで1トークン、感じで2、3トークンという説も)
したがって考え方としては、英語で質問して英語で回答を得て、その解答を翻訳した方が考え方としてはトークンを節約できるともいえます。
とはいえ、使用量にもよりますが、1回答にあたりの単価は低いので、それほど怖がることはありません。(APIの設定で利用料の上限も設定できます。)
ただし、理想的な回答を得ようとして何度も回答を求めるとそれだけ費用が増大していくといえます。
入力:200文字×2トークン×0.0015$/1,000=0.0006$
出力:500文字×2トークン×0.002$/1,000=0.002$
合計:0.0006$+0.002$=0.0026$(1$140円換算で約0.364円)
入力:200文字×2トークン×0.03$/1,000=0.012$
出力:500文字×2トークン×0.06$/1,000=0.06$
合計:0.012$+0.06$=0.072$(1$140円換算で約10.08円)
ChatGPTプラス(有料版)の料金請求について

- 請求は1か月ごとに請求される
- 請求の額はドル計算です
- 支払いはクレジットカードのみ
- サムスクリプションはいつでもキャンセルが可能です(サイドバーの「MyPlan」からできます)
キャンセルは次の請求日の翌日から有効になり、それまでは引き続き使用は可能 - 次回の請求を避けるには、次の請求日の24時間前にサブスクリプションをキャンセルすること
- サブスクリプションをキャンセルした場合、残りの期間の返金はされない
APIの料金は、ChatGPT Plusとは別の設定や請求になります。
利用料の上限なども設定が可能なので、使い過ぎの防止などもできます。
(API料金の支払いについては、別途記事を公開します)
最初は無料版で使ってみて、利用頻度や内容によって有料版に切り替えるのがあり
話題性があって使ってみたくなるChatGPTですが、ちょっと使ってみたい程度でしたら無料版で問題なく使えます。利用頻度や仕事での利用なのか、機能の追加は必要なのか、に応じて、月額性のChatGPTPlusやAPIの利用を検討するのが良いでしょう。
とはいえ、月額料金もAPIの利用も一般的に使う分には、それほど高額ではないのがありがたいところですね。
(2024年4月追記)ChatGPTPlusに登録&APIに登録してみた
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